Lovely Trip

【第3章・・<バンガロー襲撃>】


目の前は、ビーチ。
素敵なバンガローだったのだが・・・。

夜中ビーチ沿いのネットカフェでメールをしていると狂ったヨーロピアン達と遭遇した。彼らは奇声を上げて真夜中の海に飛び込んでいた。年は17、18才で、女の子が4人ほどいた。全部で10人ぐらいのグループだった。

しばらく見ていたが彼らは奇声を上げるのをやめて、一斉に海の中を手でまさぐり始めた。近くにいた2人が私を見つけてつめ寄ってきた。「鍵を返せ、鍵を返せ」と凄みながら叫んでいる。

一部始終を見ていたネットカフェのオヤジがすっ飛んできてくれた。殴りかかってきたら間違いなく応戦していたが確実に敗戦していたと思うのでオヤジには感謝感謝。

結局ラリッてる彼らは、ポーチにつけていた南京錠の鍵を落としてしまい、奇特にもそれを探していたのだ。最終的にはオヤジがトンカチとペンチを持ってきて南京錠を破壊していた。ポーチの中にカメラなどの貴重品が入っているらしく、オヤジが雑に扱うたびに彼らが「オー、ファック」というのがなんだか面白かった。

その日の夜中3時半に事件は起こった。

泊まったのは小綺麗なバンガローで、オフシーズンのためかなりディスカウントしてもらっていた。エアコンはなかったが、ホットシャワーが出て約700円。

ダブルベッドに寝そべりながら本を読んでいると、突然凄まじい音とともに窓ガラスが割れた。ランプの側で本を読んでいたからよかったが、普通にベッドに寝ていたら確実に破片が刺さっていたと思う。
とりあえず大声で叫んだあと、ドアに駆け寄り、内側からドアを力いっぱい引っ張った。体が自然に動いた。もちろん私に相手の顔を確認する勇気はなく、ただ部屋に進入させたくないという一心だった。
話し声と足音からして2人の男だったが、足が震え、外を確認することはできなかった。しばらくそのままドアを引っ張っていると、男たちは帰っていったようだった。それでもノブをつかんだ手をすぐに離すことはできなかった。

被害はないと思っていたが、意外なものが盗まれていた。唯一ドアの外に出ていた靴だ。今回は先を見据えてナイキのアクアを買ってきたのだがまさかこんなところで失うとは……。

早速、宿の主人に苦情を言い、3日分の宿代は断固として払わない旨と代わりの靴を買ってもらうように交渉した。結果、私は日本を出てわずか5日目でパチ物のナイキのビーサンになってしまったのだ。


こういう窓は要注意。
恐らく留守の間に差しガラスを抜かれ、部屋の中は確認済みだったと思われる。


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