Lovely Trip

【第7章・・<強制両替>】

わずか1時間半のフライトでミャンマーに到着することが出来た。タイからは近くて遠い国。そんな印象がある。両国の政治的な背景、天候など様々な理由で陸路の国境は閉鎖されることが多い。

「ミャンマーに行きたい」と思いながら、実に10年弱かかってしまった。空路を使えば容易だと分かっていたが、お金もかかることだし当時は陸路で越えたかったのだ。

入国審査を通過したが悪名高き強制両替はなかった。周りの旅行者も恐る恐る両側に換金所がある、わずか数メートルを空港職員とは一切目をあわさず、ただ注目を引かないようにゆっくりとゴールを目指していた。私も例外なく、下を向きながらさりげなく通過した。

ミャンマーでは通常入国時に外国人旅行者は200ドル分の両替をさせられる。1ドルが1FECでドルと同様に使用できるが、再両替はもちろん他の国では紙屑とかす。一般的に流通しているのはチャットで、ドルも使えるところが多い。

物価の安いミャンマーでは200ドルは大金であり、いかに強制両替をくぐり抜けようかと歴代の旅人は考えていた。着陸後直ぐにトイレに入りそこで隠れていたり、テーブルの下をほふく前進で通過したり、既に換金をしたかのように装ったりなど。敵もなかなかのもので、それらのほとんどは見破られてしまったらしい。
結局一番無難な手段は5~10ドルほどを空港職員に支払って換金証明書をもらうのが一般的だったようだ。

私は運良く通り抜けたのではなく後で聞いた話によると、ちょうどその時期は強制換金が中止になっていたとのことだった。理由は市内では1ドル=1FECではなくなってしまったため、政府としてもやもえない処置だったらしい。ちなみに私が聞いているのは廃止ではないので、いつ再開されるかは分からないとのこと。


ミャンマーの空の門 「ヤンゴン国際空港」

空港ではいつも通り、近寄ってくるタクシーの運ちゃんと交渉。

何処の国でもそうだが、まだその国の右も左も知らない外国人は絶好の鴨で、私の周りにも数人のドライバーが立候補していた。一人一人金額を聞き1番安いドライバーの車に乗ることにする。急ぐ旅でもないので私は大概空港で暫くブラブラしている。客が私1人に対してドライバーが溢れていれば自動的に金額は底値まで下がってくれるからだ。気合いが入ってる人は市内バスを使うが私はそこまでストイックではない。

日本で言えば廃車を越えているような車だが、ここでは立派な個人タクシー。
これまたよくあることなのだが、当然のように知らないオヤジが助手席に座った。彼らは安心感を与えるためか決まってこのようなことを口頭一番話し始める。

「この国は危険だからお金を人前で見せてはいけないよ。バックのチャックは閉めておかないと。」「有り難うございます。気が付きませんでした。」とでもいうと思ってるのだろうか?。人前でお金を見せる旅行者はまずいない。
「この時期は~~パーティーで何処のホテルも交通機関もいっぱいだから、遠くに行くには車をチャータするしかない。偶然私はガイドなんですよ。良いホテルも知ってるし。」助手席のオヤジは必死に話しかけてくる。残念なことにこのような話の99%はウソです。ただ彼らの良いところは、騙そうとしてるが意外と根はいい人で、こちらの質問に対してはかなり頑張って答えてくれる。解らない時には人に聞いてまで教えてくれようとする。ホントにバカな人は墓穴を掘ってしまうぐらいにだ。私は大概この辺で情報収集をしている。


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